追い焚き配管とはどの部分を指すのか
追い焚き機能付きのお風呂には、浴槽の側面に「循環口」と呼ばれる穴(機種により1つ穴・2つ穴があります)があり、この穴を通ってお湯が配管の中を循環し、給湯器で温め直されてから浴槽に戻る仕組みになっています。この、浴槽内部からは見えない配管部分のことを「追い焚き配管」または「循環配管」と呼びます。日常のお手入れで洗えるのは浴槽の表面や循環口のフタ部分までで、配管の内部は構造上、目で見て確認することができません。
なぜ配管に汚れが溜まるのか
追い焚き配管には、入浴後の残り湯を再加熱して使う過程で、次のような細かい汚れがお湯とともに流れ込みます。
- 皮脂
- 垢
- 石けんカス
- 髪の毛
配管は常に湿った状態にあり、温度も体温に近いお湯が通るため、雑菌が繁殖しやすい環境になりやすいという特徴があります。時間が経つにつれて配管の内壁にぬめりや皮脂汚れの層(バイオフィルム)が形成され、これが循環口から出てくる黒い糸状のもの(通称「わたごみ」)の正体になることがあります。
レジオネラ菌・雑菌との関係
追い焚き配管のような、温かく湿った環境で汚れが蓄積した場所は、レジオネラ属菌をはじめとする細菌が繁殖しやすい条件がそろっています。レジオネラ菌は本来自然界の土壌や水中に広く存在する菌ですが、循環式の浴槽など汚れが蓄積しやすい環境で増殖すると、吸入によって健康に影響を及ぼす可能性が指摘されています。特に次のような家庭では、配管内の衛生状態に気を配ることが望ましいとされています。
- 残り湯を洗濯や翌日の入浴に使い回す家庭
- 家族に高齢者や乳幼児がいる家庭
家庭でできる配管洗浄の目安
市販の配管洗浄剤には、循環口から浴槽内に洗浄液を投入し、残り湯を使って追い焚き運転をしながら配管内部を洗浄するタイプの製品があります。使用頻度や放置時間は製品ごとに設定が異なるため、パッケージや取扱説明書の指示に従うことが基本です。一般的な目安として、月に1回程度の洗浄を推奨している製品が多く見られます。洗浄後は循環口のフタを外し、目に見える範囲の汚れを拭き取っておくと、次回までの汚れの再付着を減らせます。
循環口(アダプター)まわりのお手入れ
循環口のフタ(アダプター)は取り外せる構造になっていることが多く、外して裏側を確認すると、ぬめりや黒ずみが付着していることがあります。この部分は歯ブラシなどで直接こすり洗いができるため、配管内部の洗浄と合わせて、月に数回程度お手入れしておくと衛生的な状態を保ちやすくなります。当社の浴室クリーニングをご依頼いただいた際は、目に見える循環口まわりの汚れについても、通常の浴室クリーニングの一環として確認いたします。
自動追い焚き・オートバブル機能がある場合の注意点
次のような機能が付いた浴槽は、手動で追い焚きするタイプに比べて配管内をお湯が循環する回数が多くなる傾向があります。
- 「自動追い焚き(オート)」: 自動的に湯温を保つ機能
- 「オートバブル」: 浴槽内に気泡を出す機能(搭載機種のみ)
循環の頻度が高いということは、それだけ配管内壁に汚れが付着する機会も増えるということでもあるため、こうした機能を日常的に使っているご家庭は、配管洗浄剤によるお手入れの頻度をやや高めに設定しておくと安心です。取扱説明書に配管洗浄の推奨頻度が記載されている場合は、その指示を優先してください。
仙台の冬季環境と追い焚き配管
仙台の冬季(11月~3月)は冷え込みが厳しくお湯が冷めやすいため、追い焚きや自動保温を使う回数が増えやすい季節です。追い焚きのたびに浴槽のお湯が配管を通るので、使う回数が増えるほど皮脂や垢が配管に運ばれる機会も増えます。なお、レジオネラ属菌は20〜50℃で増え、36℃前後が最も増殖に適した温度とされています。配管に残ったお湯はこの温度帯を通るため、季節を問わず汚れをためないことが基本です。冬に向かう9月下旬から10月は、追い焚きの回数が増える前に配管洗浄を済ませておくのによいタイミングです。
季節別の配管洗浄頻度と対策
配管洗浄の頻度は、年間を通して一定である必要はありません。追い焚きや自動保温をよく使う季節とあまり使わない季節で、お手入れの間隔を変えるのも一つの考え方です。
- 春夏(4月~9月): 月1回の洗浄が目安。定期的なお手入れで汚れを蓄積させないことが基本です
- 秋冬(10月~3月): 追い焚きをよく使う場合は、製品の表示を確認したうえで2週間~3週間に1回程度に間隔を縮めるのも一案です。特に冬が深まるにつれて、洗浄後の循環口まわりの確認も合わせて行うと効果的です
高齢者や乳幼児がいるご家庭や、残り湯を日常的に使い回す習慣がある場合は、これらの目安より少し短い周期で対応することで、より安心できる環境を保つことができます。
それでも解消しない汚れ・においがある場合
市販の洗浄剤を定期的に使っていても、循環口からのにおいや黒いわたごみが減らない場合は、配管内部の汚れがかなり蓄積している可能性があります。追い焚き配管専用の洗浄は給湯器メーカーや専門の設備業者が対応する分野になるため、症状が改善しない場合は、給湯器の取扱説明書に記載された相談窓口やメーカー、専門業者にご相談いただくことをおすすめします。当社では浴室全体のクリーニングを仙台市全域出張費無料で承っておりますので、浴槽・床・壁・換気扇などのお手入れと合わせて、無料見積りフォームからご相談ください。
