フローリングのワックスがけ、なぜ必要なのか
フローリングの表面には、もともと工場出荷時にコーティングやワックスの保護膜が施されています。ところが日々の生活で人が歩く、椅子やテーブルを引きずる、飲み物をこぼす、といった摩擦や水分にさらされ続けることで、この保護膜は少しずつすり減っていきます。保護膜が薄くなると、フローリング本来の木材や化粧シートが直接傷や汚れの影響を受けるようになり、艶が失われたり、白っぽく曇って見えたりするようになります。ワックスがけは、この保護膜を定期的に補い直す作業です。見た目の美しさを保つだけでなく、傷や水染みからフローリング自体を守り、結果として床材を長持ちさせることにつながります。
ワックスがけの正しい頻度の目安
頻度は住まいの床材の種類や生活スタイルによって幅がありますが、一般的な目安としては半年から1年に1回程度と言われています。摩耗が早く進みやすいのは、次のようなご家庭です。
- ペットが走り回る家庭
- 小さな子どもがいてよく物を落とす家庭
- 来客が多い家庭
こうしたご家庭では、やや短めの周期を意識した方が安心です。一方、比較的新しい住宅でUVコーティングなど耐久性の高い加工がされているフローリングの場合は、市販のワックスがけがそもそも不要、あるいは逆にコーティングを傷めてしまうケースもあります。ワックスをかける前に、床材の取扱説明書や施工業者からの案内を確認し、対応した製品を選ぶことが大切です。
自分でできる日常のお手入れ
日常のお手入れの基本は、こまめな乾拭きです。効果的に行うポイントは次のとおりです。
- 掃除機やフローリングワイパーでほこりや砂粒を先に取り除いてから拭く(細かい傷の原因になる砂ぼこりを巻き込まずに済みます)
- 水拭きをする場合は、雑巾をしっかり固く絞り、水分を残さないようにする
- フローリングは水分を吸うと膨張や変色の原因になるため、こぼした飲み物などはできるだけ早く拭き取る
- 洗剤を使う場合は、フローリング用と明記された中性洗剤を選ぶ(アルカリ性や酸性の強い洗剤は表面のコーティングを傷める可能性があるため避ける)
こんな症状が出たら要注意のサイン
日々のお手入れをしていても、次のようなサインが見られたら、ワックスがけや専門的なお手入れを検討するタイミングです。
- 床全体が白っぽく曇って見える
- 以前より艶がなくなったと感じる
- 素足で歩くとザラつきを感じる
- 細かい傷が目立つようになった
こうした変化は、保護膜がかなり薄くなっているサインです。放置すると、傷から水分が浸透しやすくなり、フローリングの反りや黒ずみといったより深刻なトラブルにつながることもあります。
賃貸物件でのフローリングのお手入れの注意点
賃貸にお住まいの場合、市販のワックスを自己判断で使うことには注意が必要です。ワックスの種類によっては退去時に剥離作業が必要になり、かえって原状回復の手間や費用がかかってしまうケースがあります。契約時の注意事項にワックスがけについての記載がないか確認し、迷う場合は日常のお手入れ(乾拭き・固く絞った水拭き)にとどめておく方が無難です。
ワックスがけに向いている季節とタイミング
ワックスがけは、気温が低すぎず湿度も安定している春や秋に行うのが乾きやすくおすすめです。仙台では梅雨時期や真夏の高湿度の時期、また冬場の乾燥した時期はそれぞれ乾燥むらや白化が起きやすいため、可能であれば避けた方が仕上がりが安定します。また、大掃除の時期に合わせてまとめてワックスがけをしようとすると、他の作業と重なって中途半端になりがちです。年末に一気に済ませようとするより、比較的余裕のある時期に前もって計画しておくと、乾燥時間もしっかり確保でき、仕上がりに差が出ます。作業前には家具を一時的に移動させる必要があるため、模様替えのタイミングに合わせて行うご家庭も少なくありません。
ワックスを塗りすぎることで起きるトラブル
きれいにしたい一心で厚く塗り重ねてしまうと、かえって表面がべたついたり、白く濁って見えたりすることがあります。ワックスは薄く均一に伸ばすのが基本で、厚塗りすると乾燥に時間がかかるうえ、ほこりや髪の毛がその粘着面に付着しやすくなり、見た目も汚れやすくなってしまいます。一度厚塗りしてしまった場合、専用の剥離剤で古いワックスを一度取り除いてからやり直す必要があり、手間も費用もかかります。心配な場合は、目立たない場所で少量試してから全体に広げるようにすると失敗を防ぎやすくなります。
お手入れで対応しきれない汚れが気になる場合
日常のお手入れを続けていても、長年の生活でついた床全体の汚れや、部屋全体の掃除まで手が回らないという場合もあるかと思います。そうしたお部屋全体の汚れが気になる際は、無料見積りフォームから、お部屋の状態を踏まえたご相談が可能です。まずは気になる箇所と現在の状態を書き添えてお送りいただき、概算のイメージをつかんでいただくところから始められます。
